参詣の順路

冬木沢は、ご宗旨にかかわらずお詣りのできるお盆迎えの霊場ですので、安心してお参りください。

平成30年以降は、公民館が移転しています。本坊に公民館を併設し、そこにトイレがあります。ご注意ください。         
                                           ©田中印刷

●まずは山門をくぐって
  冬木沢詣りで最も一般的なお詣りの仕方を紹介します。まず特設駐車場に車を停められたら、山門までおいで下さい。参詣時間は午前5時から午後6時までです。街灯がありませんので、早朝や夜は注意が必要です。

 まず、山門をくぐり、奥之院のご先祖さまや、新仏さまにお上げするお花である高野槙を求めます。高野槙以外のお花(生花)は奥之院にはお上げできませんので、注意が必要です。これは、本家である和歌山の高野山においても同じです。この時期、生花は半日で腐ってしまうので、不向きです。

 高野槇(こうやまき)©田中印刷

 次いで、空也清水(上の地図の1番。以下番号は同じ)で身心を浄め、阿弥陀堂(2番)でご本尊の阿弥陀さまに礼拝します。そこで、ご供養したい故人(あなたがお顔を思い出せる仏さまたち)の数だけ経木塔婆(カナガラボトケ・カカジョとも)を求めます。今年が初めてのお里帰りとなる新仏さま、新盆(初めてのお盆)をむかえる新仏さまのぶんは、必ず求めましょう。ただし喪(忌中)があけていない新仏さまの場合は、来年が新盆となります。この場合、新仏さまへのお塔婆は来年以降のこととなります。

        経木塔婆

先祖代々の経木塔婆

 また、「◯◯家先祖代々」(あなたがお顔がわからないような、古い仏さまたち)というかたちでのご供養ができる、すこし大きな経木塔婆や、下記のようなものもご用意していますので、新盆に限らずお詣りください。昔から、冬木沢詣りにつきましては「新盆は必ず」「なるべく三年間は」「できれば毎年」と言い伝えられています。

 ・お線香(奥之院前の香炉に献じてください)
 ・ろうそく(奥之院本尊の阿弥陀さま御宝前に献灯してください)
 ・ご自宅のお仏壇にお飾りする各種おふだ(ご本尊・空也上人・南無阿弥陀仏)

『新篇会津風土記』掲載の、冬木沢八葉寺境内図。現在とあまり変わらない。

●経木塔婆を納めて、お迎えのしるしを立てよう
 阿弥陀堂で必要なものをとり揃えましたら、十王堂(3番)で閻魔さまを礼拝し、故人の後生、自分の後生についてそれぞれ祈願しましょう。ついで階段をのぼって、茶湯場(4番)でご先祖さまに一服つけてもらいます。そしていよいよこの冬木沢詣りの眼目である塔婆をお納めする段取りに取りかかります。

 奥之院(5番)の中に用意してある記入台で、経木塔婆に直接、戒名や法名、不明であれば俗名(生存中のお名前)などの必要事項を記入します。筆記用具は用意してあ りますので、ご持参の必要はありません。記入しましたら、おこころざしのお布施を添えて、お納めください。納められた経木塔婆は、奥之院の僧侶により裏面に梵字を押印され、奥之院内に立てられます。この押印をもって、塔婆が塔婆として魂入れされます。また実際に立てることによって、ご先祖さまをお迎えにきたしるしとなります。
 なお近年は、戒名や法名を間違いなく記入できるように、スマホであらかじめ位牌を撮影されてこられる方が多くなっています。おかげで間違いも少なくなり、当寺としても歓迎しています。

  木々に囲まれた奥之院。お線香の煙が朝日に映える。                    ©田中印刷
施餓鬼堂での法要 ©田中印刷

 奥之院で塔婆を納めたら、その後、6番、7番、8番、9番を順序よく参拝します。
 奥之院(5番)に納められた経木塔婆は、毎日、午後一時から、阿弥陀堂(2番)の対面に仮設してある施餓鬼堂(H)において、僧侶方が「施餓鬼法要」を勤修し、ご供養いたします。

 この施餓鬼法要では、中央の導師が餓鬼へ施しを与え、それによって生じた善根を、僧侶方が唱えるお経や各種真言の功徳と併せて、三界万霊、中でも経木塔婆に記入された故人に廻向(えこう。めぐらせること)しています。このようにご供養された経木塔婆は、祭礼期間終了後から一年間阿弥陀堂の本尊さまの御宝前にお供えした後に、当山僧侶の手によっておたきあげいたします。

● 特別供養
 冬木沢詣りでは、亡き故人をさらにねんごろにご供養する方法として、「特別廻向」「施餓鬼塔婆供養」「五輪塔供養」という三種の特別供養をご用意しております。

施餓鬼堂での法要 ©田中印刷

 まず「特別廻向」とは、八葉寺永代の過去帳に故人のお戒名やご法号を記載して、祭礼期間中に毎日厳修される施餓鬼法要において、特にお名前を申し上げ、ご供養するやり方です。

 次に「施餓鬼塔婆供養」とは、過去帳記載の他に、木製三尺のお塔婆を建立して特にご供養する方法です。
 お塔婆は施餓鬼法要時に施餓鬼堂の壇に安置され、一年間阿弥陀堂の本尊さまに供えられた後、翌年から奥之院までつながる階段脇に立てられます。

 階段脇に立てられた塔婆群    ©田中印刷

 最後に「五輪塔供養」とは、過去帳記載の他に、木製の小さな五輪塔の中に、故人のご遺骨や遺髪、遺歯、遺品の一部を納め、八葉寺に奉納し、永代にご供養する方法です。言わば分骨で、昔から多くの信仰ある人々によって受け継がれてきた、全国でもこの八葉寺にしか残されていない最も丁寧なご供養の風習です(国の重要有形民俗文化財に指定されています)。
 奉納された五輪塔は、期間中施餓鬼法要でねんごろにご供養された後、八葉寺の本堂や奥之院に永代に安置されます。また五輪塔は、彫刻済みの完成品もご用意していますが、昔に習い、奉納される方がご自身で彫刻して色づけすることができる、「手作り五輪塔一式」もご用意しております。これら特別供養の申込みは、期間中、阿弥陀堂(本堂)において受け付けております。詳しくは本HPの「五輪塔」のページをご覧ください。
 三種の特別供養を申込まれた方には、祭礼終了後に「廻向之證」と並びに「木札」を、ご供養のあかしとして郵送いたします。(事前申し込みをして、祭礼中に参詣された方も同様に郵送します)。

        古い五輪塔    ©田中印刷